古美術廣田「骨董日和」

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硯石

最近 コレクターの方から 硯石の放出があり たくさんの和硯を オークションに

出しました。 ひとつひとつ大切に 布の巾着を作って 入れてありました。

石の種類や 作家の名を 札に書いて 袋にとめてありました。

なんと キッチリした人でしょう。大切にされていたことが 伺えます。

けれど、30面40面となると 重くて大変です。なんたって 石ですから。

硯石は 日本より 中国のほうが良い石が たくさんあります。

ただ真っ黒いだけでなく 石本来にある文様を 活かして

いろいろな柄が 硯石の 石紋として 楽しまれます。

石に 凝った彫刻を施したものもあります。

また 黒色にも 翠がかったもの 藍味がかったものなど 紫がかった黒など

微妙にちがいます。 赤い石や 茶色い石 黄色の石 などもあります。

宗の時代のものが 一番良い石の出た時代のようで とても高価な

値がつきます。そこに 石紋が はっきりと出ていれば ン百万という物もあります。

石の種類も たくさんあるのですが もっとも 有名なのは 端渓石です。

良い墨と 良い硯ですった墨汁は 上手な人でないと もったいないでしょうね。

ちなみに コレクションを手放されたその方も とても美しい字の方でした。