いよいよ 桜満開に。
きれいですね。
毎年 桜が咲くと 亡くなった主人と
最後に 桜の木の下で 黙って座った日の事を
思い出します。
その 5月に 亡くなったのですが
その頃 私は あと幾ばくも無いことを
知っていましたから 毎日を いつくしむように
過ごしていました。
その 一年は ほとんど毎日 一緒にいましたから
もう 何も話すことはなく 黙って
口に出さない 事ごとを お互い 静かに
味わいながら 座っていました。
ですが その時の 桜は どんなだったか
ちっとも 憶えていません。
花びらが ひらひらと 舞い落ちるように
主人も はかなく 亡くなりました。
それが 私の 桜の思い出。