古美術廣田「骨董日和」

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坂の上の雲

富める国日本です。

坂の上の雲を 見ていると、明治時代に

豊かな国家にしようと 頑張った人々がいて、

御蔭で私たちの今は 物が溢れる程までに。

それでもまだ もっと欲しいと

贅沢ばかりが 聞こえてきます。

不足ばかりが 聞こえてきます。

15年前 世界一 GNPが低かった ネパールに行きました。

ヒマラヤの姿を 見たかったし、

貧しいとは どういうことか 見たかった。

カトマンズは 街でした。

チトワンという南の方の村は 貧しくとものどかでした。

ポカラでは 山の暮らしの貧しさを

目の当たりにしました。小さな子が 観光客に群がります。

1ルピー2円の頃でした。ガイドを 1ルピーでしてくれるのです。

14歳の男の子は お金を貯めて 学校へ行きたいといいました。

日本では 登校拒否と 引きこもりが問題になっていました。

帰ってきて 何も大きな変化はありませんでしたが

ただ 店があり 仕事があり エアコンがあり 電気がついている。

お湯が出る。何に 不足を思うことがあるだろうか。

頭で 分かったことではなくて 五感で感じ、染み付いたことでした。

それからは 何が起こっても いつも有り難いと思っています。

この時代の この日本に 暮らしていることを。

けれど ネパールのあの子供達は幸せに向かって生きていました。

坂の上の 雲を 見ていました。

今の日本人に 坂の上の雲は見えるのでしょうか?